第9世代Core+GeForce GTX 1050 Tiで世界最小。MINISFORUMの「H31G」を試す
小型パソコンの開発/製造/販売を専門とする香港MINISFORUMは、デスクトップ版の第9世代CoreとGeForce GTX 1050 Tiを搭載した手のひらサイズのパソコン「H31G」を発売した。
MINISFORUMは読者にとってあまり馴染みのない企業かもしれないが、これまでおもにAtom系の安価なCPUを使った小型パソコンの開発をしてきた。最近では、IndiegogoでRyzen 5 3550Hを搭載した小型デスクトップ「DMAF5」のクラウドファンディングを実施し、Facebookで数多くの広告を露出。AMDファンのあいだではちょっとした話題となった。
そのMINISFORUMが今回新たに繰り出すH31Gは、手のひらサイズでありながら、デスクトップ向けの第9世代CoreとGeForce GTX 1050 Tiを搭載したモデル。CPUとGPUはいずれも1世代前となるのだが、性能ではまだまだ現役レベルであり、同社のフラグシップとも呼べる製品。
今回、発表に先立ってCore i5-9400Fおよびメモリ8GB、SSD 256GBを搭載した製品サンプルを入手したので、レビューしていきたい。この構成で直販価格は619ドルだ。
自由度が高く、ベアボーンに近い手のひらパソコン
H31Gは、本体サイズが約154×153×62mm(幅×奥行き×高さ)の超小型デスクトップである。この手の小型パソコンはZOTACが先駆者であり、続いてIntelのNUCフォームファクタが有名だろう。しかしIntelもZOTACもモバイル向けCPUを採用しているほか、GPUを搭載するZOTACの製品は、一辺が200mm前後(EシリーズやQシリーズ)と、やや大型になっている。
その点、H31GはLGA1151のソケット式で、市販もされている第9世代Core i5-9400Fが搭載されているにもかかわらず、一辺が150mm強となっており、IntelのNUCよりわずかに大きい程度に収まっているのは、評価に値する。搭載されているGeForce GTX 1050 Tiもデスクトップ版と同等のスペックなのだから、驚くばかりだ。
もちろん、そのためにACアダプタが148.2W出力対応のかなり大きなものになっている点は否めな
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